∇花∇桃山時代～江戸時代初期 唐物灰被天目敬慕 瀬戸天目茶碗
黄瀬戸を彷彿とさせる美しい釉調 ◇18



～商品詳細～ ～ 桃山時代～江戸時代初期頃に制作された大変貴重な瀬戸天目茶碗です。
およそ16世紀頃、瀬戸・美濃窯においてそれまで主流であった建盞ではなく個性豊かな灰被を模した和物天目が制作されるようになった時代には、黒釉天目のみならず鉄釉と灰釉を重ね掛けした黄天目や、白い土に灰釉を掛けた白天目が焼かれました。
さらに同時期、岐阜県多治見市の妙土窯では銅緑釉を用いたやきものが制作されており、黄天目や白天目といった色彩を冠した天目を意図したのでしょう、鉄釉ではなく緑色の天目が徳利や皿と共に現代へと伝世しています。
本碗も16世紀～17世紀初期頃に黄天目を意識して制作されたお品と推考され、渋い黄褐色を呈する釉に海鼠釉(灰釉)を二重掛けすることで、どこか黄瀬戸茶碗を彷彿とさせる味わい深い釉調が展開されています。
器胎は厚く樋口を有するなど僅かに建盞天目の特徴を残しながらも、茶溜まりは比較的大きく、腰は漏斗状に開き、器体に対して小さくて低い高台内は浅く丸く削り込まれ、また削り目を残し、高台周りには切り回しの段を有しており、灰被天目の特徴をしっかりと踏襲しています。
(なお17世紀の瀬戸・美濃窯においては、器高が高く、二重掛けによる景色を特徴とする日本独自の天目が量産されるようになります。また黄瀬戸釉が開発されるのが16世紀末期ですから、和物天目や焼き物の流行の転換期に制作されたお品と言えましょう。)
胎土は灰被の如くやや粗く、瀬戸ならではのしっとりとした釉肌に大小の石が噴出し、こちらも見所となっています。
清らかな気品を湛えた和物天目の秀品をどうぞお手元にてご堪能下さい。
合箱付き。(染みあり)
是非この機会をお見逃しなく！
～商品詳細～ ～
【サイズ】 口径：約13cm 高台径：約4.1cm 高さ：約6.3cm

【重量】


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